薊の森

備忘録

日本テレビとボーイズ・ラブ

私は日本のテレビドラマが好きで、毎クール1本は録画をしながら見ている。中でも好きなのが男性同士のバディもの、絆が強い関係性の作品だ。そのままの関係で満足することもあれば、pixivなどの投稿サイトでBL(ボーイズ・ラブ)二次創作を楽しむこともある。

2019年1月期のドラマは、日本テレビの『家売るオンナの逆襲』を見ているが、前作を見ていない私が何故視聴を始めたのかというと、公式サイトの相関図でBLを匂わせる表記があったからだ。松田翔太さんは元々好きな俳優で、今作でレギュラー出演、そしてBLの香りということで興味を抱いたのだった。

個人的に日本テレビのドラマはずいぶん夢中になって見てきた作品が多い。近年では『ST赤と白の捜査ファイル』『そして、誰もいなくなった』などは録画をしながらリアルタイムで視聴して、繰り返し録画を見るほどの熱の上げようだった。
その反面、忘れられないほどがっかりした作品もある。『クレオパトラな女たち』『シェアハウスの恋人』『トドメの接吻』がそうだ。これらの作品に共通していることは、BLを匂わせておきながら最終回でご都合主義のいい加減な結末を迎えたということだった。『トドメの接吻』に関して言えば、いわゆるヤンデレBLだったからハッピーエンドは困難だったことは頷ける。

昨年大ヒットして今夏に劇場版の公開も決まったテレビ朝日の『おっさんずラブ』は、問題点はあるものの、始めからBLであることをはっきりさせてBLのままハッピーエンドで終わらせた点はとてもよかった。また、フジテレビの『隣の家族は青く見える』にもゲイカップルが登場したことは見聞きして知っている。

『家売るオンナの逆襲』は現時点ではまだ第5話、やっと折り返し地点だ。松田翔太さん演じる留守堂に想いを寄せる、千葉雄大くん演じる足立の感情が憧れなのか恋なのか、まだはっきりしていないが、日本テレビにはBL好きを取りこむだけ取りこんで放る悪癖があるから、留守堂と足立の今後が気が気ではない。
幼い頃に父親が愛人を作って家を出ていき、母親と苦労して育ったせいで「自分は誰とも結婚しない」と言っていた足立が好きになった留守堂と結ばれることを期待している。

 

(2019/02/12)

dele小説版感想1

※この感想文はTwitterでふせったーを利用して投稿したものです。小説版のネタバレが含まれます。ドラマ版とはエピソードが異なります。

 

真柴が坂上の元にやって来たきっかけはドラマと違って、次の仕事に困った時用の箱に入っていたカードからたどり着いたということだけど、2でその伏線は回収されるのだろうか。2はまだ少ししか読んでいない。
一冊目には5本の中編小説が収録されていたけど、どのエピソードもまさしくdeleの世界といった感じで、中でも個人的に映像化して欲しいと思ったのは『シークレット・ガーデン』だった。
年老いた依頼人の安西とそのヘルパーの宇野の純愛は、宇野がトランスジェンダーであり、妻を亡くして間もない安西から年の離れた宇野へのせいいっぱいの愛情の証が妻の遺品である指輪だった。それを安西の死後に知る宇野。故人の妻だと名乗り出る結婚詐欺で安西の息子から金をせしめ、安西の晩節を汚した高嶋を許せず、宇野は女性の姿のままで高嶋を刺殺してしまう。宇野は自分なんかが想いを寄せていい相手ではなかったと、真柴と坂上に安西のことを話したけど、言葉にはしなくても安西は宇野を愛していた。ふたりのその関係にぐっときた。
『ドールズ・ドリーム』のどんでん返しも見事だった。依頼人である妻は夫の不貞を疑っていたのではないか、だからdele.LIFEに依頼したのではないか、というところから、遺していく幼い娘への愛情だったと判明した時のほっとする感じがいい。
『ロスト・メモリーズ』も人格者だと評判だった依頼人の隠された過去、人生が真柴と坂上によって暴かれていく過程が素晴らしかった。入れ替わりというのは使い古されたトリックではあるけど、そうは感じなかった。
最後に真柴の妹の死について少し出てきて、2でこの真相が明らかになるのかなあと思った。読み終わったらまた感想を書きたい。

 

(2018/08/16)

これは腐れ縁

蔦の這う古いアパート俺たちは不本意ながら同居している
葛根湯飲んだら予防できるかもお前の風邪はもらいたくない
オクラホマミキサーみたいに今日もまた違う彼女のブラを見つける
専攻はビザンツ帝国などと言う俺にもわかるように話せよ
齟齬があるようだと気づく俺たちは親友じゃない恋人じゃない

 

(短歌連作サークル『あみもの』第一号)

私が統合失調症と診断されるまで

2013年の夏、私は精神科の初診で統合失調症と診断された。地域の保健所に電話相談してから、受診までの道程は長かった。家族が精神疾患に理解がなかったからだ。保健所の職員さん(Aさん)の尽力のおかげで私は家族の理解を得て、長年のひきこもり生活から一歩を踏みだすことが出来たのだ。

勤務時間の延長、職務の責任の増加、それらで精神状態が限界になってパート勤めをしていた仕事を辞め、求職中だった私が本格的にメンタルの異常を感じ始めたのは愛犬の死がきっかけだ。最低限の営みである食事や入浴が出来ない、部屋は荒れ放題、隣近所から監視されている気がしてカーテンを開けられない、外に出れば悪口が聞こえるなど、明らかに私の精神状態は悪化していった。
それでも長時間に及ぶ睡眠のほかはネットに依存して、現実逃避にサイトを運営したり小説を書いたり、Twitterに入り浸ったり、録画したドラマを深夜に見たり、好きなことだけはやれていた。家族から見れば随分勝手な症状だと思う。

保健所の電話相談でAさんと出会ったのは、2013年の始めだったと記憶している。電話が苦手な私にAさんは職場のメルアドを教え、公共交通機関を利用出来ないと相談すれば近所まで話を聞きに来てくれたり、かなり親身になってくれた。現在通所している作業所(地域支援センター)の活動に私を連れて行き、Aさん以外の支援者がいることも教えてくれた。

初めての精神科受診や自立支援医療の申請もAさんに付き添ってもらい、数回通院した後、突然Aさんは異動が決まって、相談に乗ってもらうことが出来なくなってしまった。私は作業所の職員さんを少しずつ頼りにするようになっていたから、具体的にとても困るようなことはなかったが、それでもやっぱり心細さがあった。

通院治療で症状が多少治まり、荒れ放題で照明も壊れたままだった私の部屋の片付けを手伝ってくれたのもAさんだ。使っていないという照明器具を持ってきてくれて、数ヶ月ぶりに部屋に明かりが灯った時は泣いてしまった。
大量のゴミ袋に詰めた不用品、古い雑誌などを見て、家族も部屋の片付けに協力的になってくれた。Aさんがいなければ全て実現しなかったことだ。

恐らくもう会うことはかなわないだろうが、Aさんにはほんとうに感謝している。私にとって命の恩人と言ってもいい。
もしいま未治療でメンタルに異常を感じているひとがいれば、地域の保健所のメンタルヘルス相談に電話してみて欲しいと思う。職員さんとの相性もあるかもしれないが、切実な訴えはきっと届くだろう。

一本の電話で救われることがある。私は誰にも人生を諦めて欲しくない。この文章が一歩を踏みだす手助けになればいいと願っている。

 

(2018/07/30)

十年来の親友と訣別した話

私にはかつて中学時代からの親友がいた。高校が離れてしまったため、一時期は年賀状くらいの付き合いしかしていなかったが、18、19歳の頃に熱烈にはまっていたバンドをおすすめしようと私から連絡を取り、それをきっかけに再び頻繁に遊ぶようになったのだった。
私は高校三年生で中退して大検を取得し、一年遅れで短大に入学してバイトを始め、彼女は高校卒業後は中小企業に就職した。遊ぶといってももっぱら私が彼女の実家に入り浸り、いま思い返せば同居のご家族にかなり迷惑をかけていたと思う。私は家族と折り合いが悪かったから、気の置けない彼女の部屋は居心地がよかったのだ。
おすすめしたバンドを彼女もとても気に入って、私たちは東京、大阪、名古屋で行われたライブへも一緒に行った。そのツアーは解散ツアーになってしまったが、最後のライブも見届けて元メンバーの新たな活動開始まで駈けつけ、特に音楽性を気に入った元メンバーのバンドを二人で応援していた。当時からメンタル面に難を抱えていた私は就職活動をせず、短大卒業後は週5日、5時間のパートをしながら実家暮らしで好きなことにのめりこんでいた。
それと同時期、私はバラエティ番組でジャニーズ事務所のタレントを好きになり、彼女を誘って初めてアイドルのコンサートというものに行った。私の影響があったかどうか定かではないが、彼女も別のグループやJr.を好きになり、好きだったバンドのライブからは足が遠のき、私たちはジャニーズファンとして相変わらず一緒に遊んでいた。
彼女が私より一足先にネット環境を手に入れて、ジャニーズファンの交流サイトでチャットをしたり知り合いを作り始めたのはその頃だ。私は当時あった文字電話というメール機能のみを売りにしたPHSを使用していて、同じグループが好きなメル友がいたが、PCのネット環境はなく、彼女が知らない誰かとどこか遠いところに行ってしまったように感じていた。幼稚なやきもちだったと思う。
「××の舞台、どうする?何日にする?」
あたりまえの顔でそう聞いてきた彼女に、私は初めて行かないと告げた。彼女にはもう知り合いがいるし、行きたかったらそのひとたちと一緒に行くだろう。そう思って初めて誘いを断った。実際問題、社会人の彼女とパートの私ではコンサートや舞台に注ぎこめる金額が違って、疲れも感じていたのだと思う。このままずるずると遊び続けていたらよくないという危機感もあった。24、25歳の頃の話だ。
誘いを断ったせいで親友と訣別することになったのか。それは少し違って私が悪かった。私は「ネットでチケットを探してみる」というメル友に誘われて、親友に行かないと告げた舞台を観に行ったのだ。とうぜんのことながら彼女は私を責めた。その後に連番で彼女とチケットを取ったコンサートがあったが、お互い別々に行動して隣り合わせでも一言も口を利かないままだった。彼女とはもう20年ほど会っていない。
それからの私はジャニーズから平成仮面ライダーに興味が移り、30歳でいわゆる現場からは卒業した。パートで働いていた職場が勤務時間を延長したり、職務の責任が増したり、メンタル面への負担が大きくなって仕事も辞めた。彼女は精神疾患に理解がないひとだったから、傍にいればきっと私自身がつらい思いをしたことだろう。
いまの私は俳優を応援していて、地方公演がある場合もあるが、舞台へは全く観に行っていない。金銭的にも体調的にもせいぜい映画を観に行くくらいだ。彼女はいま、どうしているだろうとたまに思うことがある。芸能人を好きになって追いかけたりしているのだろうか。この文章がもし届くことがあれば謝罪したいと思う。

 

(2018/07/28)

2021年にやりたいこと

noteから移転するため、ブログを開設しました。よろしくお願いします。

 

1月ということで今年やりたいことを書いておきます。

 

・海外の友人と交流する

さっそくハイペンパルという会員制サイトに登録しました。

いまのところ韓国人男性二人とメールのやり取りをしています。向こうの方はすぐに「LINEで話せませんか?」と言ってきますね。

私はLINEはやっていません。めんどくさいから。

 

・なるべく映画館で映画を観る

昨年は新型コロナが恐くて、一度も映画館に行かないまま終わりました。

地元の映画館で『新感染半島』を4DXで観られる機会があって、カン・ドンウォンめあてで行こうか迷っているところです。

藤原竜也竹内涼真の『太陽は動かない』もスクリーンで観たいです。

 

Twitterでバズりたい

まぁ、これはどうでもいいですが、公開アカウントでツイートしているのだから、一度くらいはバズりたいですね。

相互フォロワーさんがしばしばバズっているところを見ていて、大変そうです。

 

・死なない程度に頑張りたい

認知症の母の介護をしていて、もうかなり疲れがたまっています。

自分がつぶれる前に、なんとかいい解決方法を探していきたいと思います。

 

こんなところでしょうか。

 

今年も面白いドラマとたくさん出会いたいです。